イタリアより

滞在日記

光り輝くドイツ人商館・フォンダコ・デイ・テデスキその1


リド島行きのヴァポレットから見たサンマルコ広場


■2016年12年28日(水)

キオッジャから本島に帰ったその足で、サンマルコからリアルトまで歩いて来た時、周辺の風景に、今までと違う違和感を覚えました。いつも閉ざされたままで、うっとおしいなと思う、大きな黒い建物、ドイツ人商館・フォンダコ・デイ・テデスキが、なんと煌びやかに光っている!そうです、この輝きが、私の違和感の正体でした。

うっそーっと思わず声が出ましたが、元貴族の館がそうであるように、この商館もホテルとして改築されたのか、いや違う…黒いスーツを身にまとった屈強そうな黒人男性がドアを開け、うやうやしく迎えてくれる様子を見て、これはデパートだ!


ドイツ人商館が輝いている!


デパート・・・いやこれも正確には当たってはなくて、実は、この商館全体がDFSとして生まれ変わっていたのです。もう驚愕でした。あとで分かったことですが、この構想は、以前ここがベネチアの中央郵便局として使われていた頃からあったそうで、でも、地元の人たちも、まさか世界の旅行者を相手にラグジュアリーショップを展開する、あのルイ・ヴィトングループが牛耳るDFSがオープンするとまでは思ってはいなかったとか。


商館時代そのままに、中庭エリアを囲んで
四階まで周辺をぐるりと店舗にしたDFS


入って見れば、一階は、中庭として使われていた郵便局時代そのままに人々が休憩できるスペースがしつらえてあり、更にはまわり四層に部屋をぐるりと配置した商館の面影を残す店作りになっていました。いわば、外観も内観も大きな手は加えず、というよりも加えることが出来なかったというべきか、商館跡をこっぽりDFSにリフォームした店舗でした。


迷宮都市ヴェネチアを歩くより

ここがベネチアの中央郵便局だった頃の中庭エリア


一階から四階まで歩いてみましたが、それはそれは、高級ショップがずらりと揃っていて、少し名前を挙げれば、ボッテガ、ブルガリディオールプラダetc、そしてワインや洋酒も揃えられて、お土産物にも不自由はない、2016年10月1日オープンしたというから、既に、ベネチアを訪れるお金持ち達の購買意欲をきっときっとそそっているに違いありません。


高級店を網羅する元ドイツ商館内部


それにしても、ベネチアが世界をリードした時代の伝統ある立派な建物を空っぽにしたままだと余りにももったいないのは確かだし、ましてや、リアルト橋のたもとという好立地を考えれば、DFSグループがここに目を付けるのももっともだろうと、妙に納得もする。

しかし、これではなぁ~地元の人々やこの地を愛する旅人に還元されることは少なくて、この富裕層向けのショップ展開は、ベネチアが更に高級リゾート地となる方向に舵取りをしたような…と思うのはうがった見方かしらん。

‐続く‐