イタリアより

滞在日記

カンピエッロ・デル・レメール(ベネチア)


ついに見つけた!


この一年、夢にまで見た場所をついに見つけることが出来ました。地元の人に聞いても「知ら~ん」と言われた小さな広場。そこに、今私が立っているのです。もう一人で感動していました。この場所の名前は、陣内秀信さんの著書「迷宮都市ヴェネツィアを歩く」を読んで早くから知っていたのですが、昨年はいい加減な探し方をした為に結局分からずじまいでした。

ベネチアは迷宮都市といわれるだけあって、メインストリートをちょっと外れると途端に道を見失います。この辺りを行ってみよう、なんて軽い気持ちを持つと確実に間違います。ましてや、私のように方向音痴で地図の読めない女は、即迷子になってしまいます。今回はネットで何度も下調べをして、通りの名前や建物を一つ一つチェックしながら、どうにかたどり着くことが出来ました。途中で会った、この土地に長く住んでいるだろうと思われるお年寄りにも聞いてみましたが、彼女はこの広場の名前を知りませんでした。地元の人でさえ周知していない場所がベネチアにはある…。


細い道を曲がりソットポルテゴ(トンネル)を通り抜けると…


メインストリートを歩く観光客たちは、誰一人としてこの広場に続く道には入りません。その入り口をのぞくと、そこは薄暗く細い道だし、突き当たりの壁が見えるので無理もないのですが、でも、私には今度こそという予感がして、心臓がドキドキしました。この道を進んで突き当たりを右に曲がれば、左にソットポルテゴがある…そして、そこを抜ければ…


あった!



目の前に広がるカナル・グランデ(大運河)


この広場の名前が、カンピエッロ・デル・レメールです。ベネチアでは広場のことを「カンポ」といいますが、このようなごく小さい広場を「カンピエッロ」と呼びます。いわば、レメール小広場というところでしょうか。観光客が気付かない、こんな奥まった所にひっそりとある小さな広場、薄暗い小道を不安げに行けば、その先にはリアルトの対岸を望む大運河の風景が一気に飛び込んできて、まさに息を飲みました。これが、ベネチアが“光と陰の町”といわれる所以(ゆえん)なのですね。


カンピエッロ・デル・レメールから望むリアルトの対岸


そして、この広場で思いがけない出会いもありました。私が件(くだん)の状態で、運河を見つめてぼーと立ち尽くしていると、後ろから「写真を撮りしましょうか」と、声を掛けられたのです。それも日本語で。びっくりして振り返ると、その声の主は一人の若い日本人の男生でした。後ろには、この男性の連れらしい女性ともう一人外国の男性が居て近づいてきます。異国の地で同郷人に会うのはどこかほっとして嬉しくて、私も「こんにちは。日本の方ですか」と応じました。

彼は東京の大学生でM君と言います。M君は一人旅を続けているらしく、今日クロアチアからベネチアに入ってきたばかりでした。実は一緒に居る女性はタイ人で、今回旅先で知り合ったとか。そしてもう一人の男性は、女性が別途に知り合ったベネチアに住むイタリア人でした。国も異なる初対面同士ながら、こうしてすぐに仲良くなれるのは若者の特権ですね。そこに私も一緒に入らせて頂いてしばらく話が弾みました。彼ら三人は英語で話し、私はイタリア人の男性相手に初心者のイタリア語会話です^^;

このイタリア人の男性は、私がカンピエッロ・デル・レメールを知っているのに驚いた様子でしたが、彼はこの場所がベネチアの隠れた名所なのだと、M君たちを案内してきたのです。更に私がこの場所に来たかった本当の理由を話すと、彼らは再び驚くことになりました(^^)。


四人で記念写真を撮りました(*^_^*)

-2011.12.27-