
その昔「地獄の丘」と呼ばれていたロッカ・マッジョーレ
町の中心はコムーネ広場です。広場といってもとても小さな場所です。でもコムーネ広場はどこに行くにも通る、いわばアッシジ旧市街のおへそのような位置になるので、ここを起点にすれば行き先も決めやすい結構便利な場所でした。初日、サン・フランチェスコ聖堂の見学後、コムーネ広場まで行き、そこからロッカ・マッジョーレへ上りました。

コムーネ広場
この広場から右手上方に伸びるサン・ルフィーノ通りに入ってロッカ・マッジョーレへ向かいますが、この道は、その名前の通り、アッシジの守護聖人を祀るサン・ルフィーノ大聖堂に続きます。そして聖堂の前を通り過ぎると道はぐっと狭くなり、古い民家が立ち並ぶエリアになります。その様子から察すると、恐らく、アッシジの町の中でも一番歴史のある地区なのだと思いますが、この道を更に上へ上がって行きました。

ルッフィーノ大聖堂が見えて来た

ここから、アッシジで最も歴史の古いエリアに入ります。道も狭くなって…
まだまだ上へ上へ石畳の道を上ります

アッシジの猫にもご挨拶~ボンジョルニャンコ♪

家々の間も縫って~

階段も上がりますハァハァゼイゼイ

古い住宅街を抜けて山道を登り切ると…そこが地獄の丘
ロッカ・マッジョーレはアッシジの町の一番上に築かれたローマ帝国時代の城砦ですが、当時はここから町を監視していたとか。てっぺんに上るとアッシジの町やウンブリアの平原が一望に見渡せて、成る程、監視するにも町を守るにも、絶好の見張り所だったことがよく分かります。平和な現代ではこうして景観を楽しむだけで済みますが、戦いに明け暮れていた時代には、それぞれの命運をかけて緊迫した毎日が続いていたのでしょうね。
しかし、このロッカ・マッジョッーレ、その目的が、監視する為の城塞なら随分圧迫感を覚えるし、町を守るためだと聞けば、なんと頼もしい…見方一つで、この城塞のイメージがコロリと変わるのが面白いです。

ロッカ・マッジョーレから望む景観(下方右にサンタ・キアラ聖堂、左にルッフィーノ大聖堂)
この日は、とても寒くて山道に入ると雪も降り始めました。私一人がトボトボ歩く中、地元のお年寄りに会ったのですが、「頂上は風があってとても寒いよ」と声を掛けてくれました。私は「ありがとうございます。でも行って来ます」と返事をしましたが、こうして赤の他人の私を気遣ってくれたことがとても嬉しくて、もう一踏ん張りしようと精気が湧いてくるようでした。
ロッカ・マッジョーレの内部は入場料を払って入ることが出来ますが、入口は錠前が掛かっていて閉まっています。聞けば、城塞の中は人一人がやっと通れるほど狭くて暗くて、とんでもなく閉塞感漂うトンネル状になっているらしいのですが、そこを通り抜けて展望台に出れば、アッシジの絶景が見られるのだとか。とても残念でしたが、それでも半日観光や一日観光ではなかなか訪れにくい場所だけに、ここまで上って来られただけでも私は満足でした。

私一人がぽつんと居ます(^^)
それにしても、ロッカ・マッジョーレが「地獄の丘」と呼ばれる理由。それは、当時ここが刑場になっていて、沢山の人々が処刑された場所だったからだそうですが、ローマ帝国の歴史を思うと頷けることでもあって、神の名の下に宗教が権力を持つといかに悲惨な世界になるか。若き日に十字軍に参加し身を以て知ったフランチェスコの懊悩を改めて思うことでした。